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暑い夏も頭スッキリ!脳とカラダの養生法

2009.07.31

上手な水分補給で夏の脳を元気に

 

 私たちの身体の働きは、「脳」と密接に関係しています。 脳を健やかに保つことは、心と身体の健康を握る重要なカギでもあるのです。夏は、暑さから食欲が落ちたり、ぐっすり眠れなかったりと、 脳にも身体にも疲労がたまりやすい時期。日頃から十分な養生を心がけましょう。

 さて、 脳の健康を維持するためには、身体の健康と同じように「気・血・水 (津液)」のバランスが大切です。「気・血・水」 それぞれの量と流れが整っていることで、健やかな状態が保たれるのです。  

 中でも、 脳の健康を考える上で重要な要素は「水」。 脳は水分をたくさん含んでいるため、体内の水分をバランスよく保つことが大切です。 たくさん汗をかくこの時期は、 水分不足に注意しましょう。体内の水分が不足すると、脳の働きが鈍くなり頭がボーッとします。これは、 血液が濃縮して血流が悪くなるためです。脳梗塞や心筋梗塞は夏場に発生することも多く、一因として「水」の不足が考えられます。また、 汗をかくと水分と一緒に「気」も流失してしまうため、頭が働かない、めまいがする、などといったことも。

 この時季は、 常に「気・血・水」の量と流れが正常かどうか、特に「水」 が十分かどうかを気にかけて過ごすことが、 脳の健康状態を良好に保つポイントといえます。食事などから上手に「気・血・水」 をバランスよく補給し、 暑い夏をスッキリした頭で過ごしましょう。

 

 

体質別養生で、 夏の脳を健やかに

 

体内の「気・ 血・水」のバランスが崩れると、 脳の健康にもさまざまな影響が現れます。ここでは、「気」「血」「水」それぞれの角度から、 脳を健やかに整える養生法をご紹介しましょう。

 

 

汗のかき過ぎに注意「陰虚(いんきょ)」 (水分不足)タイプ

多量の汗で、 脳の水分不足に

 

 スポーツや屋外の作業で多量の汗をかいた後は、体内の水分が急激に減少し、 脳の水分も不足しやすくなります。水分が不足すると脳の働きは鈍くなり、頭がボーッとするといった症状が現れます。

 急な多量の発汗は体内各組織の脱水症状を起こす可能性もあるので、 思い当たる症状がある場合は十分注意してください。また、慢性的な水分不足になると口の乾き、皮膚の乾燥、身体の熱感、 便秘などの症状も。

 養生のポイントは、こまめな水分補給を心がけること。身体に潤いを与え、 脳の働きをすっきり整えましょう。

 

主な症状:

・ 頭がボーッとする ・皮膚が乾燥する ・熱感がある(熱がこもっている)

・口が乾く ・ 便秘気味 ・汗の量が多い(運動中・後の多量の発汗も)

・ 尿の量が少ない

 

お薦めの食材:

身体に潤いを与え、バランスよく水分が行き渡るようにしましょう。

 

潤いを与えながら水分代謝を促し、 水のバランスを整える

すいか、冬瓜、 きゅうり、緑豆、茶 

 

体内の熱をとる

苦瓜 など、 苦みのある食材 

 

潤いを与えながら汗の流出を防ぐ

レモン、 梅干し、トマト、いちご など酸味のある食材

 

よく使われるのは: 麦味参顆粒、 西洋人参

 

 

夏バテしやすい「気虚(ききょ)」 (エネルギー不足)タイプ

汗と一緒に「気」が流失。 エネルギー不足に

 

 汗をかくと、 身体の水分と一緒に「気」も流失してしまいます。 生命エネルギーである気が不足すると、身体だけでなく脳も疲れやすくなり、 頭が働かない、めまいがする、といった症状が現れます。

 夏痩せしやすい方や、体力の落ちている高齢の方にも多く見られるタイプで、 食欲不振による夏バテにも注意が必要。食事や睡眠を十分にとり、しっかり体力を養うよう心がけましょう。

 

主な症状:

・ 頭が働かない ・めまいがする ・疲労感 ・ 身体がだるい

・食欲不振 ・ 顔色が白い

 

お薦めの食材:

気を補い、 脾胃の働きを良くする食材を選び、体力を維持しましょう。

 

体力を補う

山芋、 いんげん豆、うなぎ、鱧、大豆製品(豆腐、厚揚げ、湯葉など)

 

はちみつレモン、わらび餅、 あんみつなど甘味のある食材

 

よく使われるのは: 麦味参顆粒、 清暑益気湯

 

 

水分不足でドロドロ血に「オ血(おけつ)」 (血行不良)タイプ

根本的な水分不足が血流にも影響

 

 脳には無数の血管が巡っているため、 スムーズな血流を保つことはとても大切です。しかし、汗で身体の水分が流失すると、血が濃縮されドロドロ血になり、 血流が悪くなることも。結果、血流に敏感に感応する脳を中心に影響し、頭痛、物忘れといった症状が現れます。このような症状は、 一時的なものではなく、根本的な水分不足が原因。血を全身に運ぶ「心」にも影響があることから、 狭心症や高脂血症などの人も注意が必要です。

 養生の基本は、水分を補給しながら、血流をスムーズにすること。 また冷房が効いている環境では、血管が収縮しやすく循環も悪くなるため、 もともと血行の悪い人は身体を冷やさないよう心がけてください。

 

主な症状:

・頭痛 ・ 物忘れが多い ・手足がしびれる

・ 胸が苦しくなる ・胸に痛みがある ・ 顔色が黒ずんでいる 

 

お薦めの食材:

血流を良くする食材、血管の若さを保つ食材などを中心に。

なす、 ピーマン、ズッキーニ、トマトなどを入れた「夏野菜のカレー」 がおすすめです。

 

血に作用 (血を補う、血流を促す)

黒豆、 黒きくらげ、なす、小豆 など色の黒い又は濃い食材

 

血流を良くする

たまねぎ、 ニンニク、ねぎ、らっきょう、カレー など辛味のあるもの 

 

血管の若さを保つ

わかめ、 もずく、昆布 などの海草類 

 

よく使われるのは: 冠元顆粒

 

 

脳の若さを保ち、 毎日をいきいきと

 

 夏の脳を元気に保つポイントは、ご紹介したように、 まず水分補給をしっかりすること。ただし、冷たい飲み物をたくさん飲むと脾胃に負担がかかります。室温程度の飲み物を適量飲む、 水分を多く含む食材(夏野菜など)を選ぶなどの工夫をしましょう。

 

 汗を適度にかくことは体内の熱を発散するために必要なことです。 高齢の方は発汗しにくく体温の調節が難しいため、熱中症にも注意が必要です。のどや体内の渇きにも気が付きにくいので、 脱水症状を起こさないよう、こまめな水分補給で体温調節を心がけてください。

 

 身体や脳の消耗を防ぐためには、睡眠を十分とることも大切。 暑さで寝苦しい夜は、水枕などを用意するのもおすすめです。また中国では、竹製のゴザを布団の上に敷く習慣があるそうです。 ひんやりと心地よく、ダニやホコリの心配も少ないので汗をかいても清潔。冷房だけに頼らず、 自然を生かした身体にやさしい涼の取り方を工夫してみてください。

 ”脳の健康 “を意識して養生を続けていくことは、脳の老化を防ぎ、 若さを保つことにつながります。人生を楽しく過ごすためにも、いつまでも” 元気な脳“で、いきいきと年齢を重ねていきたいものですね。