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異国情緒が香り立つ国際都市ハルビン

2009.05.31

国際都市、 ハルビンの誕生

 

 ハルビンは清の発祥地であり、清の中・末期には多くの満族、 漢族がこの地にやってきた。

 名の由来は満州語で「白鳥」、モンゴル語で「平地」、女真語(じょしんご) で「名誉、栄誉」など諸説ある。

 19世紀末まで小さな漁村だったハルビンは、その後徐々に都市が形づくられ、 鉄道と大河が交差する立地により、物資輸送や商業、交易が集中する交通の要衝となった。20世紀初期、 国際的商業都市となったハルビンには、33ヵ国から集まった16万人が住んでおり、それぞれの異なった民族習慣や文化、 建築様式をもたらした。中国資本も発展し、次第に北東アジアにおける経済の中心地となっていった。

 

 

百年の歴史を持つハルビン駅

 

 ハルビン駅といえば、明治の元勲、 伊藤博文が銃弾にたおれた場所として知られる。

 ハルビン駅は帝政ロシアが東清鉄道を敷設したときに最初に建てた駅である。 東清鉄道が正式に着工されたのは1898年。翌1899年には南支線の建設工事が始まり、秦家崗駅が設けられた。1903年、 全線開通し、秦家崗駅はハルビン駅と改名された。

 ハルビン駅はアールヌーボー様式のモダンな建築であった。 建物の正面は3つの部分に分けられ、メインゲートと2つのサイドゲートが中心にあり、ドアや窓、柱の曲線、鉄の装飾線などが、 柔らかく伸びやかで、力強いリズムを持っていた。しかし、1960年、駅は建て替えられ、当時の面影はなくなった。現在、 ハルビン駅は年間2500万人が利用し、貨物輸送量は200万トンに達している。

 

 

セント・ ソフィア大聖堂

 

 セント・ソフィア大聖堂は、ロシア式の建築スタイルがとられたロシア正教 (キリスト教の一派)の教会堂である。

 その素晴らしさは、「中央大街で遊ばなければ、 ハルビンにいったことがあるとは言えない。セント・ソフィア大聖堂に行かなければ、一生後悔する」といわれるほどだ。

 1907年に、ロシア軍専用の教会として創建されたが、 1923年に雄大で華やかな、ビザンチン様式の大聖堂に建て替えられた。4階建て53メートルの高さをもち、 2000人を収容することができる。玉ねぎのようなメインドームの周りには、大小のドームが連なり、 正門の上部にある鐘楼の鐘は7つの音階を奏でる。

 今日の大聖堂には、すでに説教壇や信徒席、聖歌隊席などはないが、 ホールにはハルビンのさまざまな時代の写真が展示されており、人々をありし日へと誘う。

 

 

 

東方のパリと称された中央大街

 

 中央大街は、ハルビンを代表する大通りで、かつては中国大街と呼ばれた。 アールヌーボー、バロックなどさまざまな様式の建築が建ち並び、エキゾチックな雰囲気を醸し出している。

 1898年にロシア人による鉄道と都市建設の工事が始まったころ、 施工機械を運ぶ馬車のために草地を道路にしてその原型ができた。当時、ここには中国人が多く住んでいたため中国大街と呼ばれた。 1900年までに通りがほぼ形成され、ロシア人の店舗が次第に増えていった。

 1924年、ロシア人の設計により四角い石が敷かれた道に整備された。 通りに面し、百貨店の秋林公司やモデルンホテル、さらに外国人が経営する商店、薬局、レストラン、バー、ダンスホールなどが集まった。 ハルビンで最もモダンなこの通りには、ロシアの毛皮、イギリスの毛織物、フランスの香水、ドイツの薬品、日本の綿布、アメリカの油、 スイスの時計、ジャワの砂糖、インドの麻袋、さらに各国の干し果物などがあり、万国博覧会のような品ぞろえをみせた。

 1928年、通りは、正式に中央大街と改名された。

 現在の中央大街は、北は松花江川岸の洪水防止記念塔広場から、 南は新陽広場まで延び、長さが1400メートル、幅は11メートルある。通りの両側にある商店やレストランは約200軒に増え、 華やかさを増している。

 

 

毎年、 百万人以上が訪れる太陽島

 

 太陽島は、ハルビン市区と向かい合った松花江北岸の島である。1920年代、 国際色豊かなハルビンで、太陽島は外国人の避暑やレジャーの場所となった。今も多く残るヨーロッパ風建築は当時のものであり、 ロマンチックな異国情緒を感じさせる。

 湿地草原となっている太陽島には、太陽門、リス島、鹿苑、 陽光海岸など70のビュースポットがある。島内では、古木が高く生い茂り、湖沼が連なり、 滝が流れ落ち、また清い流れから目を移せば、花が咲き乱れ、鳥がさえずっている。

 冬の太陽島では雪の彫刻博覧会が行われるほか、犬ぞりやリュージュ、 雪上自転車、雪上オートバイなどが楽しめる。太陽島は、毎年百万人以上の観光客を迎え、多くの人を引き付けてやまない。