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快眠体質で心も体も健康に

2009.02.27

血の不足が主な原因。「心・肝・脾」の不調に注意

 

夜なかなか眠れない。「不眠症」 というとこんなイメージを持つ人も多いと思いますが、「夜中に目が覚めて、その後眠れない」「夜中に何度も目が覚める」 「早朝に起きてしまう」といった症状もすべて不眠症にあたります。

その原因の大半は、 ストレスや不安感などの精神的なもの。中医学では、このように精神のバランスが崩れて起こる不眠の症状を「心(しん)」 の不調と考えます。これは、心が血液の流れと精神活動の中枢を担っている臓腑だから。精神は血の栄養を得て安定するため、 さまざまな原因で心の血が不足すると精神が不安定になり、不眠の症状が現れるのです。

このような「不眠と血」との関係から、 血と深い関わりのある「肝」「脾」にも注意が必要。血の貯蔵庫である肝や、気血を生む源となる脾に不調が現れると、心の血にも影響し、 不眠が起きるのです。

精神的な問題のほかにも、病気、 薬などによる興奮、高齢、更年期、暴飲暴食など、不眠を引き起こす原因はさまざま。不眠自体は深刻な病気ではありませんが、 症状が長引けば身体の不調につながることも少なくありません。

大切なのは、 不眠を起こしている原因をよく見極め、その原因をなるべく早く取り除くこと。質の良い睡眠をたっぷりとって、 心も身体もイキイキ健康に過ごしましょう。

 

 

快眠体質をつくる! タイプ別「不眠」の養生法

 

憂うつ、不安、イライラなど、 不安定な精神状態にもさまざまなタイプがあります。

それぞれに合った対処法をきちんと知って、 快眠体質を目指しましょう。

 

 

ストレス過多の「気鬱」タイプ

 

“精神の安定”が快眠のポイントに

 

中医学では、感情を「喜・怒・憂・思・悲・恐・ 驚」の七情に分けて考えます。これらの感情が過度に続くと、臓腑の気血に悪い影響が現れます。

この中で特に不眠と関わるのは、「憂うつ」 「怒り」「悩み(思)」「悲しみ」の4つ。これらの感情がストレスとなり「心」「肝」「脾」に影響すると、 “精神を安定させる”血が不足して不眠が起こります。

特に、このタイプは“感情のコントロール機能” を持つ肝に注意が必要。ストレスで血が不足すると肝の機能が低下。すると、感情のコントロール機能が低下することで、 さらにストレスも悪化する、という悪循環に陥ってしまいます。 

とにかくストレスの発散を心がけ、 症状が重くなる前に早めに改善してしまいましょう。      

 

お薦めの食材: マイカイ花、菊花、 キンモクセイの花、 ジャスミンの花、しそ

※ 熱湯を注いでハーブティーとして楽しみましょう。

 

 

女性に多い 「血虚」タイプ

 

月経の期間や産後にも要注意

 

血は「陰」にあたり、「静」の性質を持っています。このため、病後や月経期間、産後などに血(静) が不足すると、精神が休まらず不眠の症状につながります。

慢性化しやすい不眠症で、 眠りが浅いことも特徴。不安感や動悸、めまい、健忘などの症状も見られます。不足している血を補うことを中心に養生してください。             

 

お薦めの食材: 黒砂糖、クコの実、 ナツメ、竜眼肉、たまご、 百合根、甘草、赤ワイン(少量)、干しぶどう

 

 

更年期の 「イライラ」タイプ

 

陰陽のバランスが悪く、気持ちが不安定に

 

五行学説では「心」は火(陽)、「腎」は水 (陰)にあたり、どちらかが強く働きすぎることのないよう、互いを抑えながらバランスをとっています。しかし、 慢性病や更年期などで心身が疲労すると、腎の陰を消耗し、心の陽を抑えられなくなってしまうのです。

イライラやほてりを伴うこのタイプの不眠は、 このように陰陽のバランスが悪くなることが原因。体内の熱を下げ、陽気(動)を静めることを考えましょう。

 

お薦めの食材: 竹の子、 ふきのとう、ふき、蓮根、くちなし、苦瓜、 のり、わかめ

 

 

消化不良の 「ムカムカ」タイプ

 

食べすぎ、 飲みすぎには要注意!

 

暴飲暴食などで胃が傷つくと、胃の機能が低下して消化不良を起こします。食物が胃に長く停滞するため、 胃が重く、ムカムカして眠れなくなるのです。

消化機能を回復させることで不眠は改善できますが、胃の不調が慢性化すると熟睡できない状態が続いてしまうため、 早めの対応を心がけましょう。

 

お薦めの食材: サンザシ、麦芽、 みかんの皮、大根、しその実、 粟

 

 

まずは、 不安定な精神状態を改善

 

ここまでお話したように、 不眠を起こす原因の多くは精神的なもの。まずは、イライラや不安感など不安定な精神状態を解消し、 ゆったりと落ち着いて過ごす工夫をしてみましょう。

普段の生活では、 なるべく夕方以降にカフェイン(コーヒーやお茶類)を摂らないようにしてください。また、 寝る前にお風呂に入ると身体がポカポカ温まり、眠りやすくなります。足浴だけでも効果があるので、ぜひ習慣にしてください。

お酒を飲むと寝つきやすくなりますが、 徐々に飲む量が増えてしまうことも。お酒の力に頼りすぎず、飲むときはあくまで”少量“を心がけましょう。 気分転換の散歩や軽いストレッチなど、適度に身体を動かすこともストレス解消につながります。

夜ぐっすり眠ることは健康の基本。 睡眠の質を高めれば、リラックスして精神もより安定します。毎日のちょっとした習慣や食養生で、快眠体質を目指しましょう。