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中国の宇宙船「神舟号」の宇宙食

2009.01.28

神舟5号から6号へ

 

 中国は1960年代に早くも宇宙食の研究に着手していた。 現在、市場で売られている圧縮クッキー(乾パンのようなもの)は、その当時の成果の一つ。その後、 食品加工技術や包装技術の進歩により、味も優れ、栄養も吸収されやすい食品が作られるようになり、 現在では100種ほどの宇宙食がある。 2003年の神舟5号のときは、 宇宙飛行士は約20種類の食物を携えて行った。 主食は縦2cm、 横3cm、 厚さ1.5cm、 重さ45gほどの小さな月餅で、 1セット4個がアルミ箔で密封包装されていた。 通常の月餅よりもあっさりとした味で食べやすかったという。

 缶詰類には牛肉団子とにんじんの缶詰、陳皮牛肉・トマト味のイワシの缶詰、八宝蓮子粥などがある。

 包装は食物と飲料に分かれている。無重力状態を考え、食品は弾力性のあるヒモで固定された布の箱の中に入れてある。飲料は緑茶、コーヒー、 オレンジジュースなどで、250gずつアルミ袋に入れ、 袋の口にはプラスチックのストローとクリップがついている。

 2005年の神舟6号のときには、 宇宙食の種類はさらに増え、宇宙飛行士は4日間、 13食違ったものを食べることができた。

 

神舟7号の充実した食事メニュー

 

 神舟7号では、 宇宙飛行士が初めて本当の意味での「料理」を食べられるようになった。

 神舟5号・ 6号に比べ、 神舟7号は極めて低気圧の環境になるため、 食品はガスの発生をなるべく抑えたものが求められた。ガスを発生しやすい豆類や乳製品は極力避け、 肉類やたんぱく質の多い食物が選ばれた。神舟7号の任務は体力消耗が大きいため、 食品も高カロリーの必要があったのである。

 このような条件から、神舟7号の食品には4つの特徴がある。 第1に、 種類が豊富で、主食、副食、スープ、飲料などが各種揃っていること。飛行士は80品目ほどの食品から選ぶことができる。 従来の主食・副食に加え、中華料理の「炒め物」に該当する副食が新たに追加。新しい方法によって作られた「宮爆鶏丁 (鶏と葱とナッツの炒め物)」や、むきえび、冷凍ドライフルーツ、十数種類にも及ぶ飲料も加わった。 第2には、 各種調味料が用意され、各自の好みで味付けができるようになった。これが神舟7号で最も注目される点である。 第3は、 包装がより丈夫になったこと。袋が破れると機器などに被害を及ぼすため、神舟7号の食品は振動・ 衝撃・圧力実験を経て、袋の強度を強めた。第4は、 神舟6号で初めて船内で食品加熱機を使うことができるようになったが、 7号では性能がより向上し、 宇宙飛行士は温かいご飯を食べられるようになった。

 そのほか、神舟7号は初めて漢方薬を宇宙に持ち込んだ。 「太空養心丸」という丸薬には、十数種類の漢方成分が含まれており、心血管機能を高める効果がある。 そのほか身体機能を強化し、 また、むかつき・吐き気・冷や汗を抑える効果がある。

 今後の宇宙飛行計画では、飛行士はさらに長時間宇宙に滞在する。食事は大切な精神コントロールの手段となるため、 さらに多くの豊富な食物を持って宇宙に行くことになるだろう。中国の宇宙食品研究者は、すでに中国56民族の特徴ある食物を宇宙に持って行く研究をしているという。