絵のモチーフは、神話や歴史の物語、風景、人物、動物、花鳥などさまざま。身近なものに希望や繁栄を願ったもので、
祝福や厄除けなどの意味が込められているそうです。
初期の剪紙は慰霊や埋葬品としても使われていたそうですが、現代では装飾品として親しまれているものがほとんど。家の玄関や門、壁、 柱などに飾ることが多く、春節(旧正月)の時期には色鮮やかな新しい剪紙に貼り替えて新年を祝います。
また、地域によっても特徴があり、中国北部の剪紙は飾り気のない豪放なものが多く、南部では繊細で美しいものが多く見られます。 「剪紙の里」として知られる河北省蔚県の剪紙は、緻密な加工で生き生きとした絵を生みだすのが特徴。木版年画(春節に飾る絵) や刺繍のデザインなど、さまざまな要素を取り入れて生まれた独特の作風で、道具はハサミでなくナイフを使います。 切った後に筆で色を付けていくので、色彩も鮮やか。郷土色豊かな作品です。
このように、簡単な道具で気軽に作ることのできる剪紙は、子どもから大人まで幅広く楽しめる身近な芸術。一昔前の中国では、 子どもたちが友達同士で剪紙を交換し、それを原画の代わりにしてさまざまな剪紙を楽しんでいたそうです。
手先と脳を一緒に使って細かい作業をする剪紙は、老化防止にもいいかもしれませんね。 細かい絵柄を追っていく作業にはちょっとした緊張感があり、大人でも思わず夢中になってしまいます。いまでは型紙なども売られているので、 一度挑戦してみてはいかがでしょうか。



