12の少数民族の文化に彩られたハイビスカスが咲く南国の都・南寧
中国南部に位置し、 チワン族やヤオ族、漢族、マオナン族、ジン族など12の民族が暮らす広西チワン族自治区。その区都・南寧は、 ハイビスカスやブーゲンビリアが咲き乱れる南国情緒あふれた観光都市として多くの観光客が訪れている。 都が置かれてから1690年の歴史を持つ南寧は、古くから中国南西部の交通の要衝として発展し、 現在は華南沿海経済圏と西南地域の経済圏、ASEAN諸国を結ぶ国際商業都市としても注目されている。
南寧は、温暖な亜熱帯海洋性気候に属し、年間の平均気温は21度。豊かな自然に恵まれた南寧は、一年中色濃い緑に覆われ、 トロピカルフルーツの甘い香りが漂っている。6400平方キロメートルの面積がある市街地の約40パーセントが緑地で、 約3000種類もの植物が植えられているため、別名「緑の都」とも呼ばれている。
南寧一の繁華街として知られる朝陽路には、ブランドショップや少数民族の民芸品などを扱うショップが軒を連ね、 最新のファッションを身につけた若者たちで賑わう。朝陽路に続く中山路は、 夜になると100軒近くの軽食を売る屋台や露店が軒を連ねる飲食街だ。ここでは、南寧の郷土料理をはじめ、 唐辛子と山椒の辛さが特徴の四川の鍋料理「麻辣タン」や「担担麺」、北京の甘栗など、中国各地の名物料理を堪能できるのが魅力だ。

チワン族の暮らしを物語る花山岩画
南寧市周辺には少数民族の暮らしや文化を物語る景勝地や観光スポットが点在している。南寧から西南へ178キロメートルの場所にある 「花山岩画」もその一つ。清らかな水をたたえて流れる明江の両岸にそびえる山々の断崖に、赤い顔料で描かれた「花山岩画」が残されている。 緑の木々の間から見える壁画は、遠くから見るとまるで咲いている花のように見えることから、壁画の山は「花山」、壁画は「花山岩画」 と呼ばれるようになった。
2600年前にチワン族が描いたものといわれる「花山岩画」は、明江に沿って300キロメートルも続いており、最も有名なのが、 高さ50メートル、幅172メートルにもわたる巨大な壁画だ。1900もの人物や動物、道具などが描かれており、 当時のチワン族の暮らしを物語る貴重な資料となっている。

チワン族の思いを伝える山歌が響く華やかな祭り
チワン族の代表的な祭りには、雄鶏の丸煮や粽、自家製の米酒で祝う旧正月の「春節」、 五色のもち米のご飯を供えて先祖の霊を祀る旧暦7月15日の「中元節」などがある。最も特徴的な祭日が、山歌を歌い合う「3月3歌祭」だ。 この祭りは漢時代から継承される歴史ある祭りで、各地の山の斜面や草原には竹や布で作られた歌合戦の舞台が設置される。
規模の大きな歌合戦には、十数キロ離れた所から多くの未婚の男女が参加し、恋歌や賛美歌、農作業の歌などにのせて、自分の思いを伝え合う。 美しい民族衣装を身につけた歌い手たちは、歌詞の内容を変えて愛を告げ、この祭りで多くの人々が恋人や結婚相手を見つける。 祭りは3日間にわたって開催される。最近では新劇の公演や映画上映、農耕用具市なども行われている。 各家庭では吉祥を象徴する5色のもち米を炊いて豊作を祈る。



