幼少の頃から絵が好きだったという張さんが、出身地である内蒙古の芸術学院を卒業した2002年は、 マイホームを購入する人々が急増し、内装業界も活況を呈していた。インテリアデザイナーを目指していた張さんは、内蒙古から北京へ上京し、 デザイン会社に就職。
最初はトレースなどの作図が担当だったが、本来の才能を発揮し、短期間でインテリアデザイナーに昇格した。その後、 視野を広げるために他のデザイン会社でも経験を積み、さらに同済大学のデザイン学部に進学して、腕を磨いた。

転機が訪れたのは、仕事の合間に立ち上げたホームページからだった。自分のインテリアデザインを掲載したホームページは注目を集め、 アクセスした人々から書き込みが殺到した。その多くは、マンションや家を購入しようとしている人々だったが、 同業者からもインテリアデザインに関する質問が寄せられた。人気デザイナーとなった今も、張さんは多忙な中、 そうした質問の一つひとつに誠意を持って丁寧に返事を書いている。
「インターネットを通して、いかに多くの人が内装に関心を抱いているか、また自分の好みに合うデザインを探しているのかが分かりました。 私のデザインを評価してくれる人が多かった事も励みになりましたね」と語る張さん。
こうした彼の才能と誠実さが人脈を広げ、名を知られるようになった張さんは、2005年から中央テレビの室内装飾番組『交換空間』 (全国放送)の契約デザイナーとして活躍するようになった。この番組は、 一定の資金の中で視聴者の希望に応じたインテリアデザインをするというもので、デザイナーにとって自分の才能を試すチャンスでもある。 張さんの作品は視聴者から高い支持を受けている。
番組を通じて視聴者から仕事の依頼がくるようになり、彼の顧客は山東省や河北省、陝西省など全国に及んでいる。
張さんが高い評価を受けている理由は、巷に溢れている欧米のデザインを踏襲したものとは違い、住む人がくつろげる空間を第一に、 機能性と芸術性を調和させているからだ。中国の伝統的な家具や格子戸など、 古典的なスタイルの美しさをモダンに変身させる独自のデザインが人々を魅了している。



