中国伝統文化と最新技術が調和された北京オリンピック
第29回目に当たる北京オリンピックの開会式は、「2008年8月8日午後8時」に決定した。八が4つ並ぶ縁起担ぎにも、 中国らしい伝統文化が現れている。末広がりの「八」は、日本でも縁起の良い数字だが、中国語では「八」の発音が、発達・発展の「発」 に通じるため、縁起が良いとされている。開催は24日までで、302個の金メダルを各国の選手が競いあう。また、男女10キロメートル競泳、 女子3000メートル障害などの新しい競技種目が追加される。
オリンピックのために、各
地で施設の建設が進められているが、最も注目されているのが「鳥の巣」
と呼ばれるメインスタジアムの国家体育場だ。その名の通り、
鳥の巣のように鉄鋼柱を組み合わせた斬新なデザインが話題を呼んでいる。設計は、
2001年に建築界のノーベル賞と言われるプリッカー賞を受賞した、世界的に有名なスイスのジャック・ヘルツォークとピエール・
ド・ムーロンの二人。このプロジェクトには、中国建築設計研究院も共同参加している。モダンなスタジアムの内部は、
故宮の赤壁の宮殿をイメージさせる造りになっており、中国の伝統文化とその精神が表現されているユニークなものだ。
50万人のボランテイアが参加する「市民の手による祭典」
北京オリンピックの成功の陰の主役となっているのが、ボランティアとして活躍する市民だ。
オリンピックとパラリンピックの期間中のガイドには約10万人、交通や治安、環境保護には40万人のボランティアが参加する。
ボランティア募集開始30分後には、2228人もの申し込みがあったという。オリンピックへの市民の関心
と期待の高さを表すエピソードだ。たくさんの応募者の中から選出されたボランティアたちは、
昨年夏から中国や北京の歴史・文化、身障者に対するサポートの仕方や、救急処置などに関する基本的な知識や訓練を受けている。
また、年々悪化する交通渋滞問題を解決すべく、地下鉄やモノレールなどの鉄道整備も進められている。路面電車やバスの利用者を増やすため、 低料金の実施も開始。車椅子で乗車できるバスも二七五台用意された。また、四六カ所の地下鉄駅や三つ星以上のホテルやレストラン、 病院などもバリアフリー化が進められている。人気の観光スポット・故宮の午門には車椅子専用リフトが設置された。
バスの運転手やタクシードライバーなど、サービス業を筆頭に、各国の選手や観光客に対応するための英会話力取得への機運も高まっており、 街角では単語帳を手に英語の勉強に励む人々の姿が目につくようになっている。



